パラリンピックとは
What is the Paralympics?

コラム:スポーツと用具(夏季大会)

車いす

日常の生活で使用する車いすとは姿かたちを変え、競技の特性によって進化した車いすが数多くあります。ここではそれぞれの特徴を交えて紹介します。

陸上競技用(レーサー)…空気抵抗をおさえた低姿勢で高速走行を実現

3つの車輪があり、マラソンの下り坂では、時速50kmに達することも

陸上競技用(レーサー) ←「レーサー」と呼ばれる車いす。

車いすバスケットボール用…急激なターンやダッシュ&ストップ

コートにタイヤのゴムが焦げたにおいが漂うほど激しいプレーをします

車いすバスケットボール用 ←すばやいターンができるようにタイヤは八の字になっています。

車いすテニス用…スタート・ダッシュと高速ターンを可能に

テニスならではの急発進や俊敏な動きをサポート

車いすテニス用 ←テニスならではの急発進や俊敏な動きをサポート

車いすラグビー用…激しいタックルにも耐えられる頑丈なつくり

火花が出るほどのぶつかり合いは迫力満点!!

車いすラグビー用 ←タックルなど激しいコンタクトにも耐えられるよう頑丈に造られています。

義手・義足

腕や脚を切断した人が装着する義手・義足ですが、通常は人間の腕や脚を模して作られます。しかし、競技用は「走る」・「跳ぶ」・「こぐ」などの動きを可能にするために、独特の形状をしています。

陸上競技用…“体の一部”としてさまざまな動きをサポートする

義足は、板を曲げたような形状をしているカーボン製で反発力があります。接地部分には、スパイクと同じくピンが取り付けられています。また走るだけではなく跳ぶことも可能で、選手たちは想像を超えたパフォーマンスを見せます。また義手はスタート時の補助や、走行中のバランスを取る役割があります。

陸上競技用の義足
↑陸上競技用の義足
100m走(義手)
↑100m走(義手)
走幅跳
↑走幅跳
走高跳
↑走高跳

自転車用…選手と車体が一体となって走る

自転車では、選手の身体と自転車を義手・義足で固定させて競技を行っています。

自転車用の義足
↑両下肢が義足だが、ペダルと義足を固定させることで
競技を可能にしています。
自転車用の義手
↑右腕が義手、左足が義足でレースに出場。

卓球用…バランスよい動きを生み出す

日常で使用する義足に近いが、靴を履かせて左右の身体のバランスを調整している。

卓球用

いろいろな用具の工夫

車いすや義手・義足の他にも、ボッチャのランプなどをはじめ、パラリンピックスポーツならではの用具を工夫した例は他にもあります。ここではその一部を紹介します。

陸上競技で両手首に
障がいのある選手

陸上競技でのスタート時の台
↑スタート時に台を使ってクラウ
チングスタートを可能にしてい
ます。

車いすテニスの
クアードクラス

車いすテニスでテーピングでラケットと腕を固めて
↑障がいによって握力が弱い選手は
テーピングでラケットと腕を固
めています。

口で弓を引く
アーチェリー

口で弓を引くアーチェリー
↑腕に障がいがあるため、口で弓を
引けるように用具を改良してい
ます。