パラリンピックとは
What is the Paralympics?

コラム:ルール(冬季大会)

ルール編その1「計算タイム制」とは

アルペンスキー、クロスカントリースキー、バイアスロンでは障がいの種類によってカテゴリーを分け、そのカテゴリーごとに競技を行い順位を決めています。しかし、そのカテゴリー内でも各選手の障がいの重さ(程度)はさまざま。そこで、公平な勝負ができるよう、各選手に障がいの重さ(程度)に応じた係数をもうけ、実走タイムにその係数をかけた計算タイムで順位を決定しています。

障がいの種類によるカテゴリー分け


座位カテゴリー内の障がいの程度

計算タイム制の方法


①選手ごとに「係数」を決める
障がいの程度が軽いと係数が大きくなり(最大100%)、重くなるごとに係数が小さくなる

障がいの程度と係数

②実走タイムに係数をかけて「計算タイム」を算出
係数が90%のA選手と80%のB選手を例に見てみましょう。(A選手の方がB選手よりも障がいの程度が軽い)


実走タイムと計算タイム

障がいの程度に関わらず誰もが公平な条件で勝負することが可能!


ルール編その2「視覚障がいを補うサポーター」とは

もし自分の目が見えない状況になったと想像してみてください。歩くことすら恐怖を感じるはずです。しかし、視覚障がいのある選手たちは恐れることなく競技に臨み、例え急斜面であっても滑り下りることができます。それは視覚に障がいがあっても危険がないようにサポートする人の存在があるからなのです。

アルペンスキー

斜面を滑り降りるアルペンスキーでは、ガイドと呼ばれるスキーヤーが視覚障がい選手の前を滑り、指示を出します。2人のコンビネーションが勝敗を分けるほど重要で、旗門の位置を掛け声で教え、的確なコース取りを導きます。

スキーの技術はもちろん、コースの状況を適切に判断して選手に伝える能力など高い総合力が求められます

海外のトップ選手はとにかく速い!!

クロスカントリースキー・バイアスロン

アルペンスキーと同様、クロスカントリースキーとバイアスロンでも視覚障がい選手の前をガイドが走り、先導します。

ブライアン・マッキーバーはカナダの視覚障がい選手。2010年バンクーバー大会で史上初めてオリンピックとパラリンピックの代表選手に選ばれました。

ガイドの情報を伝える工夫

アルペンスキーとクロスカントリースキー、バイアスロンのガイドの多くは、後ろの選手にしっかりと声を届けるため、口元にマイク、腰にスピーカーを装着しています。