ミラノ・コルティナ2026パラリンピック冬季競技大会
日本勢メダルは銀3個、銅1個
ミラノ・コルティナ2026パラリンピック冬季競技大会が3月15日に閉幕した。2つの都市を中心に、競技会場や選手村が3エリアに分かれる広域開催となり、過去最多となる55の国・地域から600人以上のパラアスリートが参加。6競技79種目で熱戦が繰り広げられた。日本代表選手団は、銀3個、銅1個のメダルを獲得した。
3度目の挑戦で悲願のメダルを獲得した小栗(写真はスノーボードクロス)
3度目挑戦のスノボ小栗が銀メダルを獲得!
パラスノーボードでは、バンクドスラロームの男子下肢障がいLL1で小栗大地(SCSK)が59秒02を記録し、銀メダルを獲得した。1回目のランで2位につけると、2回目はさらにタイムを縮める会心の滑りを披露。トップのノア・エリオット(アメリカ)にはわずか0.08秒届かなかったものの、3度目のパラリンピックで初の表彰台に立った。なお、このメダルは冬季パラリンピックにおける日本代表選手団の通算100個目のメダルとなった。
元プロスノーボーダーの小栗は、13年前の事故で右脚を失ったが、約4カ月後に義足で雪上へ復帰。初出場の2018年の平昌大会後には、長年続けてきたレギュラースタンスからグーフィースタンスへ変更するなど、試行錯誤を重ねてきた。挑戦を続けた末、イタリアの雪上で念願のメダルをつかみ取ったが、「まだ上手くなれるし、ノアにも勝てると感じている。(7位だった)スノーボードクロスは技術的に足りないところがある。オフの間に体重を増やすなどして挑戦していきたい」と、さらなる成長を見据えた。
同クラスの小須田潤太(オープンハウス)はスノーボードクロスで4位、バンクドスラロームで5位。また、女子選手として初出場を果たした坂下恵里(三菱オートリース)は下肢障がいLL2のスノーボードクロスで8位、バンクドスラロームで7位に入り、存在感を示した。
また、車いすカーリングの混合ダブルスでは、小川亜希・中島洋治組(チーム中島)が予選を3勝4敗とし、6位で大会を終えた。
鈴木は12年ぶり表彰台! 村岡は2種目で銀
得意の回転で銅メダルを獲得した鈴木
パラアルペンスキーでは、男子座位の鈴木猛史(カヤバ)が回転で銅メダルを獲得した。回転を得意種目とする鈴木は、悪天候で視界が悪い中で行われた1本目を47秒65で滑り、2位と2秒差の3番手につけると、2本目は積極的な滑りで全体トップとなる43秒65をマーク。合計1分31秒30で3位に入り、ソチ大会以来12年ぶりの表彰台に立った。2本目のスタート前には、4位の森井大輝(トヨタ自動車)から「お前ならいける」と声をかけられ、力を得た。鈴木は「1本目はプレ大会の時よりも差を縮めたことが自信になり、2本目は思い切りいこうと思えた」と振り返った。
女子座位では村岡桃佳(トヨタ自動車)がスーパー大回転と大回転で銀メダルを獲得した。パラリンピック通算11個目のメダルは、冬季パラ日本勢最多となった。村岡は昨年11月、海外での練習中に左鎖骨を骨折。帰国後に手術を受け、リハビリを経て本格的なトレーニングを再開し、復帰戦として今大会を迎えた。調整期間が限られるなか、初戦の滑降はコンディションを考慮して欠場したが、2種目で見事に結果を残した。「パラの舞台に自分が戻って来られたことがすごく嬉しかった」と村岡。得意種目の大回転については、「やっぱり一番いい色のメダルがよかった。ただ、攻め切って2位に入れたことは自信になった」と前向きに語った。
パラクロスカントリースキーでは、川除大輝(日立ソリューションズ)が男子10kmクラシカル(立位)で4位に入った。また、阿部友里香(同)が女子10kmクラシカル(立位)で個人種目自己最高の4位入賞を果たした。
J-STARプロジェクト生が2競技に出場
パラアイスホッケーの中村(右)は開会式に出席し、笑顔で入場行進した
今大会は、スポーツ庁のアスリート発掘事業「J-STARプロジェクト」の修了生8人が2競技に出場した。パラアイスホッケーでは、3期生の金子幹央と中村俊介、5期生の鵜飼祥生、岡部学、河原優星、森崎天夢の6人が代表に選ばれ、8位で終えた。鵜飼は5試合すべてでファーストセットを担い、司令塔として攻撃を組み立てた。森崎もFW登録ながらスピードが評価され、DFとして起用されてゴール前の守備を支えた。チーム最年少の16歳・河原も試合ごとにアイスタイムを伸ばし、「須藤(悟)さんや吉川(守)さんに教えてもらってここまで来た。結果を残せず悔しいが、これからファーストセットに入れるよう頑張りたい」と話し、前を向いた。
パラクロスカントリースキー/パラバイアスロンでは、6期生の佐藤那奈(マザックメイト)が女子座位のスプリントと10kmに出場し、いずれも18位。雪温が高くタフなレースが続くなか、「声援によって力がみなぎるのを感じた」と佐藤。「初出場の大舞台でスタートに立てたこと、パラリンピックの景色を見られたことに感謝し、今後も期待に応えられるよう精進したい」と語った。
また、同じく6期生の松土琴葉(北海道エネルギー/嶋田悠二ガイド)は、視覚障がい女子カテゴリーで16年ぶりにパラリンピックへ出場。スプリントクラシカルで11位、10kmクラシカルと20kmフリーで10位の成績をおさめた。
(MA SPORTS)
